竹嶋 修一郎
会派視察1日目福岡市
今週は月曜日から金曜日まで、丸々1週間視察でした。
前半の8月20日から22日は、会派視察で福岡~岡山方面に行きました。まず8月20日は、福岡県福岡市。官民協働PPP及びPFIへの取り組みと、天神ビッグバンについて学びました。

8月20日は福岡市。福岡市は平成11年9月にPFI法施行し、平成12年3月に臨海工場余熱利用施設として、タラソ福岡をPFIの手法により誘致しましたが、平成16年11月末に経営破たんし、4カ月に渡り、施設が閉鎖。これにより、しばらくの間、PFIによる事業は行われませんでした。

福岡市は、事業手法について、決定方法があいまいである事。全庁的な検討の枠組みやPPP事業の支援体制が未整備。そして地場企業の参画が困難である事などを問題点として、「官民共同事業(PPP)への取組方針」を策定し、老朽化・昨日の陳腐化、耐震化などの問題を抱えていた一般建築部に対象事業をしぼっていきました。また事業規模を、施設整備費は10億円以上、管理運営費は年間1億円以上とし、選定基準がVFMが0%以上、民間企業の参画意向がある、整備スケジュールに支障がないという条件を満たすものは、PPPで事業化することにしました。
また有名な福岡PPPプラットフォームの設置により、地場企業が集まり、PPP/PFIをテーマとしたセミナー等を継続的に実施する官民連携の共通基盤が出来ました。この福岡PPPプラットフォームは、平成23年から開催され、現在までの企業参加数247社(のべ1490社)がこれに参加し、これによりたくさんの事業が実際に検討中、及び事業化されています。また地場企業への参画を様々な方法で促している所が、他市の官民協働とは異なります。
現在は公共施設の整備はPFIで、その他はPPPでとほぼ仕分けされています。ロングリスト、ショートリストについてはまた書きます。

福岡市ではもうひとつ。「天神ビッグバン」についても担当課を変えて、学んで参りました。
福岡市の中心部のビルは、老朽化が進み、多くの建物が更新時期をむかえているが、建て替えによる床面積の減少などにより、建て替えが進まない状況でありました。福岡市は、国際空港が隣接し、高さ制限が、博多駅地区ではGLから50~60m、天神地区ではGLから65~75m程度でありました。そこで平成27年2月に国会戦略特区をトリガーにした「天神ビッグバン」と称した新たなインセンティブ制度がスタートしました。魅力あるデザイン性に優れたビルを認定し、容積率の緩和などを行ったのです。対象範囲は天神の交差点から半径500m。具体的には、天神明治通り地区が約67mから76mへ、旧大名小学校跡地が約76mから115mへ、WF地区が70~90mから約100mへと。またさらなる緩和もどんどん進んでおります。また容積率の緩和も行われ、天神明治通り地区では、容積率800%から1400%への緩和が行われ、たくさんの開発が行われております。またそのほとんどの事業が、市の負担が無いとの事でした。すごいビルがここ数年で、どんどん出来ます。ほんとにすごいなあ。
また市内の慢性的な渋滞の解消を目指して、都心循環BRTの形成や、バス路線の再編、パークアンドライドの推進等も同時に行われています。

まあ福岡市とは市の規模が違いますが、その考え方や手法など、学ぶことがたくさんありました。視察をお受け頂いた、福岡市の皆様。ありがとうございました。